通関士として業務をするには
通関士の輸出実務は、通関手続きだけではなく輸出実務全体の流れを知ることも大切です。まずは輸出者と海外輸入者との契約締結から始まります。それからの流れは、輸出者が、海外の輸入者と、売買契約、代金決済方法や梱包、輸送、保険などの契約を締結します。輸出認証が必要な貨物の場合は、経済産業省または税関長に輸出許可申請を行います。そして、貨物を保税地域に搬入し、税関に輸出申告をします。
通関業者は、依頼を受けて、通関手続きの代理、代行をします。通関士として業務をするには通関士試験に合格後、通関業者に就職して経験を積み、税関長に通関士確認届けを提出して審査を経てから通関士確認通知書を受け取る必要があるので、通関士になるにはまず通関業者に就職することが必須なのです。そのような理由から通関士と通関業者は密接な関係にあります。
正式にはIATA/FIATA INTERNATIONAL CARGO AGENTS TRAINING PROGRAMME といい、IATA(国際航空運送協会)とFIATA(国際貨物輸送業者協会連合会)が共催して世界80カ国で実施されている国際資格です。合格者は国際航空貨物を取り扱う専門家と認定されてディプロマが授与されます。
通関士の試験は年一回10月に実施されますので、それにあわせて試験勉強計画を立てます。その手順を紹介します。?学習方法を決める-通学講座、通信講座、専門学校、独学から自分に合った勉強方法を選び決めます。?教育機関の資料の入手-通関士講座の資料を複数手に入れて比較検討します。?学習の開始-受講講座のカリキュラムに沿って学習を開始します。?模擬試験や試験直前セミナーを活用する-毎年8〜9月に実施される公開模擬試験や直前セミナーを受けて、受験準備をまとめて通関士試験に備えます。
通関士試験の模擬試験は、自分の弱点や学習成果が計れるので必ず受けてください。通関士試験は、すべての科目について合格基準があるので苦手な科目や弱点をつくらないようにしてください。復習ポイントとしては特に記述式、申告書作成についてを重点的に復習してください。
通関業務は「通関手続の代理・代行」「税関長または財務大臣に対してする不服申立ての代理・代行」「税関官署に対してする主張または陳述の代理・代行」「通関書類の作成」などの種類があります。
税関長が行った処分などについて不服がある場合、税関長に対して異議申し立てを行います。税関職員による処分についても税関長がした処分とみなされます。異議申し立てが出来る者、事項、期間、手続について規定されています。税関長が異議申立てに対して行い処分を決定と呼びます。
特殊な理由による関税の措置制度というものがあります。特殊な理由による関税の措置制度とは「便益関税制度」「報復関税」「相殺関税」「不当廉売関税」「緊急関税」「対抗関税」などがあり、便益関税制度以外は割増関税制度になります。
適用貨物について基本税率に代わって一定期間に限り暫定的に適用される税率で、対象となるのはWTOの農業協定に基づく農産物や豚肉、各国との合意に基づく牛肉、軽減税率対象物品などがあります。
輸出申告書の試験では、試験会場で輸出申告書の作成注意事項と仕入書が配布されますので、これらを見ながら輸出申告書を作成しましょう。輸出申告書は大まかに上段、中断、下段に分かれており、それぞれの部分は以下のように記入してください。
・上段部分-申告年月日、積込港、積載船名、出向予定年月日、仕向地。
・中断部分-品名、統計品目番号、単位、数量、申告価格(FOB)など。
・下段部分-貨物の個数、記号、番号、申告書の枚数、仕入書チェック欄、通関士記名押印など。