通関士の資格が生かせる職場
通関士の仕事は、通関手続きが終了するまでの一連の業務の責任を担うということが一番の仕事です。そして、輸入申告書に記名押印できるのが通関士だけなので、その仕事も同じく重要です。大まかに分類すると、「通関手続」「不服申立て」「税関に対する主張・陳述」「通関書類作成」の4つに分けられます。
国際物流や通関手続き業務において、IT化が急速に進んでおり、さまざまな手続きなどが一本化され始めています。それに伴い国際物流にかかわる金融業務の一本化も進んでいます。そこで通関士の知識を持っていれば、貿易実務全体の流れを知っていることになるため、貿易にかかわる国際金融業務で迅速勝つ正確なIT処理能力を発揮できるので、金融機関などの職場も通関士の資格が生かせる職場と言えるでしょう。
通関士試験の合格者は受験地にかかわらず、将来的に全国のどこの税関の管轄区域においても通関士になれる資格を持つことになります。そして通関業者に所属して、通関業者が関連書類を添付した「通関士確認届け」を管轄の税関長に提出します。そして税関長から通関士の認定を受けると通関士として働くことができるのです。
通関士の試験は年一回10月に実施されますので、それにあわせて試験勉強計画を立てます。その手順を紹介します。?学習方法を決める-通学講座、通信講座、専門学校、独学から自分に合った勉強方法を選び決めます。?教育機関の資料の入手-通関士講座の資料を複数手に入れて比較検討します。?学習の開始-受講講座のカリキュラムに沿って学習を開始します。?模擬試験や試験直前セミナーを活用する-毎年8〜9月に実施される公開模擬試験や直前セミナーを受けて、受験準備をまとめて通関士試験に備えます。
通関士試験のチェックポイントのまとめです。
・初学者は、通関士講座を利用して標準学習期間の6ヶ月での学習を実践する。
・独学の実務経験者も、単科講座を利用して弱点をなくす。
・試験科目全体の内容を最初に把握してから個別のポイント学習をする。
・基本テキストは厳選して選び、本試験まで徹底的に使う。
・模擬試験には必ず参加する。
・毎日学習内容に触れられるよう工夫をする。
・出題頻度の高い条文や過去問題から今年の出題傾向を掴んでおく。
・問題集にかける期間を多めに取り、問題を繰り返し解く練習をする。
通関業を営もうとする者は、その業に従事しようとする地を管轄する税関長の許可を受けなければなりません。許可後に、不正が発覚した場合には許可の取り消しという行政処分が下されます。
非居住者が業として貨物の輸出入をする際の手続について規定されています。通関手続はこのような流れで行われますので正しい理解が必要です。
輸入貨物が一定の条件に適合する場合に、関税納付義務の一部または全部が免除される場合があり、一部免除の場合を減税といい、全部免除の場合を免税といいます。それらの中には無条件減免税と条件付減免税があります。条件付減免税には、一般的な解除条件付減免税と制限的な解除条件付免減税があります。関税が納付されて、輸入許可されている貨物が一定の要件を満たしたときに納付した関税の一部または全部を払い戻す制度のことを戻し税といいます。
国際貿易の発展のために国際運送と通関に関する免税処置などの特例を設けた法律が、コンテナー特例法です。貨物の国際運送に使われるコンテナーによる通関条約を通称コンテナー条約と呼びます。道路走行車両による貨物の国際運送に関する条約をTIR条約といいます。これら二つの条約内容を実施させるために関税法、関税定率法に設けられた特例をコンテナー特例法といいます。その内容は、コンテナーの通関手続や承認、TIR輸送についての規定が定められています。
輸出申告書の試験では、試験会場で輸出申告書の作成注意事項と仕入書が配布されますので、これらを見ながら輸出申告書を作成しましょう。輸出申告書は大まかに上段、中断、下段に分かれており、それぞれの部分は以下のように記入してください。
・上段部分-申告年月日、積込港、積載船名、出向予定年月日、仕向地。
・中断部分-品名、統計品目番号、単位、数量、申告価格(FOB)など。
・下段部分-貨物の個数、記号、番号、申告書の枚数、仕入書チェック欄、通関士記名押印など。